山田洋次監督の91本目となる最新作『TOKYOタクシー』が、11月21日（金）より公開される。倍賞千恵子と木村拓哉の豪華共演が注目され、木村拓哉は『武士の一分』以来19年ぶりの山田組参加である。

原作はフランス映画『パリタクシー』で、同作はフランスで初登場新作1位を獲得し、2022年に日本でも公開されヒットしたとされる。物語はタクシー運転手の宇佐美浩二（木村拓哉）が、85歳の高野すみれ（倍賞千恵子）を東京・柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設へ送るところから始まる。

すみれは「東京の見納め」にいくつか寄り道を頼み、タクシーで旅を共にするうち次第に心を許して壮絶な過去を語り始める。解禁された場面写真には、紫のコートにサングラスをかけたすみれの物寂しげな表情や、浩二が険しい表情でハンドルを握るカットが収められている。

またレストランでの食事やイルミネーションに囲まれた街を笑顔で歩く二人の姿もあり、当初の“ただの送迎”がかけがえのない一日へと変わっていく様子が伝わる。浩二の妻・薫と娘・奈菜が笑顔を見せるカットもあり、奈菜は音大の附属高校進学を望む一方で、浩二と薫は高い学費を払うために家計のやりくりに苦慮している。

山田監督らしい家族愛と人情にあふれたヒューマンドラマの気配があり、公開に向けて期待が高まる。