横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」で一橋治済を演じる生田斗真の暗躍ぶりが第33回で際立った。第33回「打壊演太女功徳(うちこわしえんためのくどく)」は8月31日に放送された。

森下佳子が脚本を務める本作は、18世紀半ばの江戸を舞台に町民文化の興隆とメディアの台頭を描く痛快エンターテインメントドラマである。蔦屋重三郎が喜多川歌麿や葛飾北斎らを世に送り出す過程も物語の重要な軸となっている。

治済は息子を第10代将軍・家治（眞島秀和）の養子に送り込み、将来的に幕政で大きな影響力を持つ立場となる。その立場を利用して田沼意次を追いやり、松平定信（井上祐貴）を老中に就けようと暗躍する様子が描かれた。

さらに大奥の最高権力者・高岳（冨永愛）に手先を送り込むなど、政争の影響が蔦重の周囲にも及ぶ展開となった。蔦重（横浜流星）は新之助（井之脇海）と長谷川平蔵（中村隼人）に救われるが、新之助は落命する。

新之助の最期の言葉「俺は世を明るくする男を守るために、生まれてきた」が物語の転機として描かれ、蔦重の今後の行動に影響を与えることが示唆された。出演には渡辺謙、染谷将太、橋本愛らが名を連ね、語りを綾瀬はるかが務めている。放送は毎週日曜夜8:00-8:45にNHK総合などで展開されている。