株式会社クリアコードは、コミュニティでメンテナンスされるデータ収集ツール『Fluentd』関連のプラグインを含むパッケージ『Fluent Package LTS（Long Term Support）』の最新バージョン v6.0 の開発・リリースに参加したと、2025年08月29日に発表した。今回の v6.0 では、ゼロダウンタイムでのリスタート/アップデート機能や、障害時のリカバリーを簡単にする機能など、運用面の安定化を目的とした改善が多数盛り込まれている。

具体的には、UDPやTCP受信をダウンさせずにリスタート/アップデートが可能になり、ログ欠損の心配なく設定更新やアップデートが行える点が強調されている。また、リトライ上限に達して送信できなかった際のデータリカバリーが容易になるなど、復旧運用の手間を軽減する機能も導入された。

さらに、収集中のファイル数やバッファー容量限界で破棄されたチャンク数といった新たなメトリクスが追加され、異常の検知や監視の効率化が図られている。OpenTelemetry データの HTTP/HTTPS での転送対応も盛り込まれており、可観測性の向上と外部システム連携が進められている。

Fluentdプロジェクト自体も不具合対応、機能改善及び脆弱性対策を継続していることから、ユーザーのセキュリティ対策を含めたログ運用の安定化が期待される。クリアコードは本リリースで企業の運用コストやランニングコスト削減に寄与することを目指すとしている。より詳しい情報は公式ブログ記事で案内されている。