小栗旬と星野源が共演した映画『罪の声』は、塩田武士の小説を原作に土井裕泰が監督、野木亜紀子が脚本を務めた2020年公開作である。作品は昭和最大の未解決事件「ギンガ萬堂事件(通称・ギン萬事件)」をモチーフに、事件の真相を追う物語を描いている。

星野源は京都で父の遺したテーラーを営む曽根俊也を演じ、ある日自宅で見つけたカセットテープと手帳を手掛かりに事態に巻き込まれていく。ラジカセで再生されたテープには幼い頃の歌声が録音されていたが、途切れた後に子供の声が何かの道案内のように入っており、それが脅迫テープだったことが判明する。

元社会部記者で現在は文化部の阿久津英士を小栗旬が演じ、特別企画班として事件を追う立場から曽根に接近していく。曽根は阿久津の訪問に対して「話すことはない」と突き放す場面や、「自分には妻も子供もいるのに、子供の未来はどうなるのか」と声を荒げる場面が描かれている。

記事は星野の演技を「秀逸で」と評し、血の気が引く顔色や事件の全容が明らかになるたびに浮かぶ恐怖や不安を繊細に伝える表情を高く評価している。静かな演技を通じて曽根の心情を丁寧に描写する点が、作品全体の重厚な世界観と結びついていると述べられている。記事は映画の評価や演技の細部を詳細に伝えている。