大河ドラマ『べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～』の第32回が8月24日に放送される。本作は江戸時代中期の吉原を舞台に、東洲斎写楽や喜多川歌麿らを世に送り出した蔦屋重三郎の波乱に満ちた生涯を描いている。脚本は『おんな城主 直虎』以来8年ぶり2度目の起用となる森下佳子氏が担当し、歴史的背景と人物描写の深さが期待される。

生田斗真は一橋治済役を演じる。一橋治済は徳川御三家の一つで政治的に重要な役割を果たした人物であり、松平定信を老中に就かせるための活動を推進する反田沼派の中心人物として描かれる。徳川治保役の奥野瑛太と共に反田沼派を貫き、政治の舵取りに尽力する様子が見どころだ。

さらに、城桧吏が演じる徳川家斉は一橋治済の嫡男で、15歳で第十一代将軍に就任し、約50年にわたる長期政権を築いた。家斉は老中・松平定信とともに財政再建や風紀改善に努めるが、時代や内外の変化により政務への考え方にも変化が現れる。

ドラマは政治と文化の絡みが色濃く、歴史好きや推し活ユーザーにとっても注目の内容となっている。横浜流星演じる蔦屋重三郎の視点から当時の江戸が描かれ、一橋治済や徳川家斉らの政治的動きがドラマの中で鮮やかに再現される。

この作品は歴史ファンだけでなく、ドラマを通じて江戸時代の社会や人間模様に触れたい人にも親しみやすい内容だ。生田斗真が演じる一橋治済の力強い政治姿勢と、城桧吏の若き将軍徳川家斉の葛藤を見ることができるのも見どころの一つである。