2025年8月15日・16日に北海道・石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージで開催された「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2025 in EZO」に、椎名林檎が17年ぶりに出演した。彼女は和装で登場し、『丸ノ内サディスティック』など代表曲を熱唱して注目を集めた。

しかし、椎名のステージ前方でファンが旭日旗に似たミニフラッグを振っていたことが報じられ、賛否両論の反響を呼んでいる。旭日旗は明治時代から旧日本陸軍旗・海軍の軍艦旗として使われ、帝国主義や軍国主義を象徴するモチーフでもあった。戦後は一時使用が控えられたが、1954年の自衛隊発足後からは陸上自衛隊や海上自衛隊の旗として継続されている。

2021年には当時の官房長官・加藤勝信財務大臣が記者会見で、旭日旗は日本国内で大漁旗や祝旗などと同様に広く使われており、政治的・差別的主張の意図はないとの見解を示した。一方で、旭日旗が軍国主義を連想させるネガティブなイメージを持つ人も存在する。椎名のステージでこのミニフラッグを振る様子はX（旧Twitter）で拡散され、一部から拒否反応や批判の声が上がった。

ファンや視聴者の間には、椎名林檎が旭日旗モチーフのグッズを使用していることに賛否が分かれ、「カッコいい」と感じるファンもいれば、「痛い」「危険」だと感じる声もあった。この動きは芸術表現と歴史的背景の捉え方の違いを浮き彫りにし、議論を呼んでいる。