椎名林檎が日本テレビ系「おしゃれクリップ」で、自身が引退を考えた過去を明かした。人気絶頂期の22歳で長男を出産した際、休みなく次々に曲を出す状況に疲れを感じる一方で、家庭に入ることで流れを止めることに悩んだという。宇多田ヒカルの「人間活動」の話とも共鳴し、一度は音楽業界から離れたいと思った。

しかし、2001年9月11日に起きた米同時多発テロ事件が転機となった。当時、子育てする女性たちが感じた心細さを自分も共有し、その体験を音楽に残す重要性を実感。ヒットチャートを狙うのではなく、意味ある表現を目指すべきだと考えを改めた。

また、椎名林檎は尊敬するアーティストとして、日本のロックバンド・BLANKEY JET CITYを挙げた。ボーカル＆ギターの浅井健一は彼女の楽曲の歌詞にも登場し、浅井からの賛辞メッセージは番組内で紹介された。浅井は椎名を「天才が突然現れた」と評価し、彼女も「良い先輩兼先生で重い存在」と敬意を示した。

このように椎名林檎は自身の停滞期と再起の経験を語りつつ、尊敬する音楽家への思いも語った。推し活ユーザーには彼女の生き様や音楽への真摯な姿勢が共感を呼ぶ内容である。