劇場版「名探偵コナン 隻眼の残像（フラッシュバック）」の舞台となった長野県が、聖地巡礼の観光客で賑わっている。

映画では長野県警の刑事キャラクターが活躍し、県警内もコナンの話題で持ちきりとなった。県警の20代男性警察官は、映画公開前から庁舎内に貼られたポスターを見て長野県警の登場を期待していたと話す。さらに、映画に登場する警察官用通信端末の精巧な再現に驚き、警察の誇りを感じる作品と評価している。

県警本部のある県庁では、4月18日から青山剛昌原作者のサイン色紙やポスターを展示し、ファンの注目を集めている。

また、映画に登場した国立天文台野辺山（長野県南牧村）では、公開以降来場者が急増した。主人公江戸川コナンの誕生日である5月4日には一日で4470人の来場を記録し、過去最高を更新。

天文台では不定期で赤いちょうネクタイと眼鏡をかけた所長によるガイドツアーも行われている。

8月30日に予定の南牧村の祭りでは、天文台の特別公開も企画されている。映画内シーンに登場するパラボラアンテナを動かす台車は公開当初「壊れていた」ため急きょ修理され、村長は特別公開でその台車を動かすことに意欲を見せている。

推理マンガ名探偵コナンの舞台を訪れる聖地巡礼は、地元観光にも大きな効果をもたらしている。長野県は今後も観光客の受け入れ態勢を整え、映画の世界観を楽しめる環境づくりに力を注いでいる。