映画『近畿地方のある場所について』でW主演を務めた赤楚衛二と菅野美穂が、撮影現場での恐怖演技の秘話を語った。特に印象的だったのは、菅野が本番中に赤楚を本気でビンタしてしまったシーンだ。菅野は「カメラ前では叩いていないように見せる」と説明していたが、本番では緊張から思わず叩いてしまい、赤楚は「本当にビックリした」と振り返る。その後のテイクでは菅野が敢えて叩かない演技を試み、「どっちになるか分からない」と言ったことで赤楚はさらに恐怖したという。本編には叩かなかったテイクが使用され、「ぶたれ損」と笑いながら語った。

また、両者は劇中の恐怖シーンの演技について、監督の指示による計算された“間”や気持ちの込め方についても触れた。菅野は友情を感じる演技を白石晃士監督から厳しく求められたと明かし、赤楚はその演技にゾクッとしたと高評価した。

作品は単なるホラーだが、後半にかけて陰鬱な怖さが爽快感に変わる点も魅力の一つとされている。赤楚はリアルな恐怖感からラストの演出には希望とバッドエンドの両面が感じられ、何度も観たくなる作品だと語った。菅野も白石監督の確かな演出力を称賛し、ファンに強く作品鑑賞をすすめている。夏の暑さを忘れるため、友人同士での肝試し感覚での鑑賞にも適しているという。このように赤楚衛二は新たな演技の一面を見せ、ホラー映画の中で推し活ファンにも魅力的な存在として輝いている。