椎名林檎は2023年8月10日放送の日本テレビ系「おしゃれクリップ」で、人気絶頂の22歳で長男を出産した後、子育てと音楽活動の両立に悩み、音楽をやめようと考えたことを明かした。多忙な時期に次々と曲をリリースし、自身の活動が「自転車操業」のようだったという椎名は、当時の活動にあまり魅力を感じられなかったことも理由の一つだと話している。

2001年9月11日のアメリカ同時多発テロの直後、子どもを抱えた母親としての不安を感じ、その時の思いを日記のように音楽で残すことで、同じ体験をした人に伝えられるかもしれないと考えた。この出来事を機に、従来のチャートを賑わす音楽とは異なる、「やるべきこと」としての音楽観を持つようになったという。

椎名は2000年にギタリストの弥吉淳二と結婚し、2001年に長男を出産したが2002年に離婚。その後、映像ディレクターの児玉裕一氏と事実婚のもとで2児をもうけている。子育ての経験を経て、音楽家として自らの立ち位置や役割を見つめ直し、改めて音楽に向き合い続けていることがうかがえる。

このエピソードは椎名の人間性や深い音楽観を垣間見せるものであり、推し活ユーザーにとっても彼女の新たな魅力を再認識できる内容だろう。今後の活動にも注目が集まる。