革命ミュージカル『新・幕末純情伝』が8月8日、紀伊國屋ホールで上演開始した。本作はつかこうへいによる1989年初演の舞台をミュージカル化したもので、新撰組の沖田総司が実は女性という独特の設定を持ち、幕末の激動の時代を駆け抜ける物語である。主人公の沖田総司役には、今年6月にAKB48を卒業したばかりの村山彩希が起用され、グループ卒業後初の単独主演の大舞台となる。

村山は劇場時代に「劇場の女神」と呼ばれた表現力を活かし、歌やダンス、激しい殺陣を披露。物語は、沖田総司が新撰組と出会い、坂本龍馬や土方歳三らと関わりながら進み、主人公の可憐さと強さ、葛藤や信念を熱演している。

村山は舞台への熱意を語り、「今までにない自分に出会える気がする」と述べ、約1カ月の稽古で汗をかきながら成長したことを振り返った。今回の上演は音楽とダンスを融合させた令和時代の新しい挑戦であり、観客に強い印象を与えている。

『新・幕末純情伝』は世代を超えて支持されてきた作品で、今回のミュージカル版は独自の演出と魅力的なキャストで新たな化学反応を生み出し、注目を集めている。

村山の主演というキャリアの新章が幕を開け、幕末の熱い情熱と女性の強さを象徴する物語が上演され続けることが期待されている。