2020年10月30日に公開された映画『罪の声』は、土井裕泰監督による塩田武士のミステリー小説を基にしている。主演は小栗旬と星野源の初共演で、平成の終わり頃を舞台に、未解決の昭和最大事件を追う新聞記者・阿久津英士（小栗旬）と、彼の父の遺品に隠された衝撃の真実を持つテーラーの曽根俊也（星野源）が物語の中心となる。

阿久津は30年以上前の犯行グループが残した脅迫テープに、3人の子どもの声が使用されていたことに着目し、その謎の解明に奔走する。一方で曽根は父の遺品のカセットテープに自身の幼い声が録音されていることを発見し、それが脅迫テープの声と一致することを知る。作品はそれぞれの立場から事件の真相に迫る人間ドラマとミステリーが巧みに織り込まれている。

映画は単なる謎解きにとどまらず、被害者や関係者の心情、社会的背景をも丁寧に描写し、視聴者に深い感動を提供する。小栗旬の存在感ある演技と星野源の繊細な演技が作品に厚みを加え、2人の初共演が新たなケミストリーを生み出している。推し活ファンにとっては、その俳優陣の魅力と共に物語の深みも楽しめる一作といえる。

今後も社会派ミステリー映画の注目作として語り継がれていくであろう本作は、推しの背景や演技の幅を堪能できるため、ファン必見の映画である。