HANAが7月16日にリリースした2ndシングル『Blue Jeans』は、去年4月のメジャーデビューから3カ月という短期間で、グループの新たな魅力を打ち出す試みとして注目されている。楽曲は洋楽の雰囲気をまとったミドルバラードで、主人公が不器用に経験する一夏の恋心を等身大に描いたラブソングである。HANAはこれまで、「Drop」や「ROSE」といった強さや自分らしさを表現した楽曲で知られてきたが、今回のバラードに挑戦したことで新たな可能性をファンに示した。

『Blue Jeans』は高い歌唱力とラップスキルを持つメンバーが集まるグループだからこそ繊細な感情表現が可能となった。弱さや孤独感、嫉妬、自信のなさといった複雑な心情を、静かで伸びやかな声で繊細に歌い上げる様子が印象的であり、7人の表現力の幅広さと多彩さを改めて感じさせる。

ミュージックビデオでは、メンバーのダンスに加え、演技要素が盛り込まれており、JISOOやYURIが恋人役の男性と楽しげに過ごすシーンが特徴的だ。日本の新人ガールズグループのMVとしては珍しく、男性出演者の存在感が強い点が新鮮な印象を与えている。

プロデューサーのちゃんみなは、「Blue Jeans」のリリースにあたり、メンバーの豊かな個性と表現力を最大限に発揮させる狙いがあったと考えられる。グループが所属するBMSGは「才能を殺さない」という方針を掲げ、HANAのメンバーたちは多様な感情を持つ立体的な人間像をバラードで見事に表現している。

この曲は「オリコンデイリーストリーミングランキング」で342万回再生の1位を獲得し、女性グループのストリーミング歴代最高記録を更新するなど大きな反響を呼んでいる。ちゃんみなのプロデュースによって、新たな音楽性と表現の幅を広げるHANAの今後の活躍から目が離せない。