藤井聡太棋聖が将棋のヒューリック杯第96期棋聖戦5番勝負第3局で勝利し、6連覇を達成した。

対戦相手の杉本和陽六段を84手で下し、シリーズ3連勝として棋聖を防衛した。

これでタイトル獲得通算30期となり、タイトル保持は7冠のまま維持されている。

今回の勝利はタイトル戦初防衛がかかった2021年以来、対局場所である千葉県木更津市での3戦3勝を含む、対三日月グループ6戦6勝の好相性で決められた。

対局は序盤は穏やかな展開だったが、杉本六段のゴキゲン中飛車に対し藤井棋聖は中央を制圧し、斬り合いの終盤に持ち込んだ。

終盤の激しい寄せ合いで藤井は「最後の最後で初めていけそうと」感じて勝機をつかみ、称賛される冷静な戦いぶりを示した。

また、昨年叡王戦でタイトルを失った直後も今回の棋聖戦を含む王座戦、棋王戦のタイトル戦5番勝負で全て3連勝しており、タイトル防衛に安定感がある。

来月の王位戦で防衛すれば歴代4位タイに並び、9月の王座戦防衛で単独4位になる可能性が注目されている。

若き天才棋士の着実な進歩とタイトル保持の記録更新がファンの期待を集め、今後の戦いからも目が離せない。