トヨタが2007年に発表した「ブレイドマスター」は、当時の国産Cセグメントに革命をもたらした高級スポーツハッチである。

全長約4.26mのコンパクトなボディに、3.5リッターV6エンジンを搭載し、最高出力280馬力を誇った。

これは同時代のクラウンやマークXと同系統のエンジンであり、プレミアムな走行性能を実現。

駆動方式はFF、トランスミッションは6速AT「Super ECT」を装備し、スポーツモード付きのゲート式シフトで高い操作性も特徴的だ。

車体のサスペンションは専用チューニングが施され、フロントはストラット式、リアはダブルウィッシュボーン式を採用。大径ブレーキが装備され安全性にも配慮した。

外観は専用グリルやリアスポイラー、17インチアルミホイールが与えられ、上品ながらスポーティな印象を与える。

加えて、キセノンヘッドランプやスマートエントリーシステムなど先進装備もオプションで用意された。

このモデルは2006年12月登場の「ブレイド」からわずか半年後に追加され、挑戦的な大排気量搭載車として自動車ファンの間で評判を呼んだ。

短命ながらも個性が光る一台として、今なお注目される存在である。

その魅力は単なるコンパクトカーを超え、高級セダンの性能を持ち合わせた希少なスポーツハッチとして推し活中の自動車ファンの話題を集めている。