2025.6.11
2025.6.11
トヨタが2007年に発表した「ブレイドマスター」は、3.5リッターV6エンジンを搭載し、コンパクトボディに高級感とスポーツ性能を兼ね備えた異色のプレミアムハッチバックである。
ベースとなった「ブレイド」は、オーリスの兄弟車として2006年に登場。全長約4.2mのコンパクトサイズに上級セダン並みの装備と質感を凝縮する点が特徴だ。
標準の2.4リッター4気筒エンジンの上に位置づけられたブレイドマスターは、当時クラウンやマークXで用いられた2GR系の3.5リッターV6エンジンを搭載し、280馬力・344Nmの力強い動力性能を発揮した。
駆動方式はFF、6速ATを備えスポーツモード付きシフトで走行の楽しさも追求。足回りには専用チューニングが施され、フロントはストラット式、リアはダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用している。
ブレーキも大径化されるなど高い制動力を実現し、安全性能も確保。見た目は通常のブレイドと大きな差はないが、専用グリルやリアスポイラー、17インチアルミホイールがスポーティな雰囲気を醸し出す。
オプションにはキセノンヘッドランプやスマートエントリーシステム、イモビライザーなど先端機能もあり、高級モデルとしてのこだわりを感じさせる。
当時は高価格と個性的な仕様が災いし、販売は短命に終わったが、その独特のコンセプトは現在も語り継がれる稀有な存在である。
この「ミニクラウン」とも称されるスポーツハッチは、国産コンパクトカーの枠を超えた性能と質感でユーザーの心を掴んだ。
トヨタの挑戦的な一台として、最新モデルに続くプレミアム志向の原点のひとつとして注目しておきたい。
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