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自己一致って、なんだろう? 〜安心できる居場所で、自分らしくいるために〜

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私たちは日々、いろいろな「役割」を持って過ごしています。
家庭や職場、学校や地域、それぞれの場面で求められる役割を演じながら──。
そんな中で、「本当の自分の気持ち」と「外に見せている自分」との間にズレが生まれることがあります。
それが積み重なると、なんとなく息苦しくなったり、疲れてしまうこともあるのではないでしょうか。
臨床心理の文脈では、このズレが少ない状態を「自己一致」と呼びます。
難しく言うと「ありのままの自分と、外に表れている自分とが調和していること」。
もっとやさしく言えば、「背伸びせず、自分らしくいられていること」=内側の気持ちに気づき、それを尊重した選択ができていること、です。

自己一致できているとき

・ 嫌なことに「嫌だ」と言える/言わないと自分で選べている
・ 無理に笑わなくても、安心して過ごせている
・ 小さなことでも「これが好き」と素直に言えている

そんな時間が少しずつ増えていくと、心は落ち着きを取り戻していきます。

自己一致がむずかしいとき

もちろん、いつでもそうはいきません。
家庭や職場、学校や人間関係の中で「本音を言うのは難しい」と感じることも多いはずです。
でも、「言えない自分がダメなんだ」と責める必要はありません。
大切なのは、「本当はこう思っている」と自分自身に気づいてあげること。
気づけたら、その気持ちを大切にしながら「今はどう振る舞うか」を自分で選べます。
言わない選択も、自己一致の一つの形です。

傾聴散歩・傾聴茶話で大切にしていること

つなげーとのイベントだからといって、無理に明るく振る舞ったり、重い話を控えたりする必要はありません。
どんな言葉でもまっすぐに受け止め、まずはニュートラルにお返しします。
重い話も自然体で受け止め、必要なときには相手を傷つけないやさしいユーモアで軽やかさを添えられる、そんな場でありたいと思っています。
もちろん、楽しい話も、何気ない話も、垣根なく歓迎します。

・ 無理に話さなくてもいい/沈黙の時間があってもいい
・ 本音を少しだけ口にしてみてもいい/思うままに話していい
・ 「空気を読まなきゃ」は不要。背伸びしない自分でいて大丈夫
・ 守秘と安心を大切にします。話したくないことは話さなくて大丈夫です
・ 互いを尊重し、茶化さず、評価や助言は求められたときに最小限に

そんな時間の中で、自己一致に近づく小さなきっかけが生まれるかもしれません。

おわりに

自己一致は、「いつも完璧に自分らしく生きること」ではありません。
むしろ、「今の自分の気持ちに気づいて、大切にすること」が始まりです。
ときには痛みや揺らぎを抱えたままでも、それを否定せずにいられることが自己一致です。
もし日常の中でちょっと疲れたり、本音を置いておける場所がほしいと感じたら、どうぞ気軽につなげーとの傾聴散歩や傾聴茶話にお越しください。
背伸びしない自分でいられる時間を、一緒に過ごせたらうれしいです。