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基本コースのご紹介|千駄ヶ谷〜青山〜六本木〜広尾

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※ 内容は適宜アップデートされます。齟齬がある場合はご報告ください。

街を歩くだけで、いつもの風景が物語に変わる。

シブミナの基本ルートである「千駄ヶ谷〜青山〜六本木〜広尾」は、ただの街歩きではありません。
視点を少しずらすだけで、都市が語り出す──そんな感覚を味わえるのが、このコースの醍醐味です。

歴史ある駅舎、五輪や芸術の舞台裏、個性的な建築やカフェ、そして静かな墓地や庭園まで。
今回は、ルート内に点在する見どころを「歩く前にちょっとだけ知っておくと楽しい豆知識」としてご紹介します。
感じる準備が整えば、都市はもっと面白くなる。

千駄ヶ谷駅

・120年超の歴史ある駅(1904年開業、旧甲武鉄道)
・東京体育館が駅正面/東京将棋会館・鳩森八幡神社・国立能楽堂が徒歩5分圏内

東京将棋会館

・2024年新築移転(旧館は2025年解体)
・映像配信強化の最新対局室+公開カフェ
・康光ブレンド珈琲や限定グッズ販売
・隣接の「棋の音」は将棋の複合文化空間

国立競技場

・木と緑の「杜のスタジアム」
・隈研吾×伝統木造×47都道府県産杉
・五輪開閉会式・Adoライブも開催
・太陽光・井戸水・自然換気の環境建築

東京体育館

・1964五輪レガシー+未来派建築
・槇文彦設計、巨大流線屋根の“宇宙船”
・サブアリーナ・プール・全天候トラックあり
・一般利用可能で観光者にも人気
・葵館→進駐軍クラブ→体育館という土地の変遷

聖徳記念絵画館

・1926年竣工の“帝冠様式”石造建築
・壁画80面:明治天皇の一代記(日本画+洋画)
・いちょう並木の軸線上に配置された都市ランドマーク
・2025年から2年間休館予定(保存修理工事)

いちょう並木

・全長300 m、146本のいちょう並木
・折下博士の遠近法設計によるピラミッド樹形
・花見・黄葉・マラソンコースに利用
・日独いちょう“世紀の結婚”式典(1999年)
・土木学会選奨土木遺産にも登録

ITOCHU SDGs STUDIO

・「SDGsを自分ごとに」する体験型展示施設
・無料・予約不要、エシカル商品購入も可能
・KIDS PARK(子ども向け)やカフェ併設
・Apple Vision Pro対応AR展示導入
・J-WAVE連動のラジオ番組も公開放送

青山墓地

・明治7年開園、日本初の公営墓地
・“都心の森”として桜と黄葉の名所
・歴史的人物の墓が点在(大久保利通、ハチ公 etc)
・夜間閉門なし、24時間散策可能

個性派ランチ三選

かおたんラーメン

青山霊園のはずれにある、トタン張りバラック+煙突が目印のレトロ店舗。1985年創業、深夜帯まで営業する“街の胃袋”で、揚げ赤ネギが香る透き通った高湯スープの醤油ラーメンや塩ワンタンメンが人気。クラバーやタクシー運転手に愛され、テレビでもたびたび紹介される青山の異空間。

権八

260席の大型和食ダイニング。2002年にはジョージ・W・ブッシュ大統領と小泉首相が「居酒屋会談」を実施し、世界的に知られることに。さらに映画『Kill Bill』(2003)の決戦シーンのモデルとしても有名で、吹き抜け構造と中二階の回廊が江戸町屋を思わせる非日常空間。そば、串焼き、天ぷらを中心に、ビーガンやハラール対応も完備。

北海園

1967年創業、東京初の北京料理専門店をうたう本格中華の老舗。北京ダックや厚皮手作り餃子が看板で、医食同源の薬膳火鍋も楽しめる。ディナーでも4,000円前後とコストパフォーマンスに優れ、円卓個室を備えた自社ビルでの営業。常連芸能人も多く、“何もつけない餃子”は知る人ぞ知る通の逸品。

広尾ガーデンヒルズ

・1980年代完成の高級レジデンス群
・緑に囲まれた「森の中の都市」設計
・ヨーロピアンヴィンテージの統一意匠
・災害対策・バリアフリー・外国人対応
・分譲倍率209倍の“伝説”マンション

ナショナル麻布

・外国人向けの老舗インターナショナルスーパー
・50か国超の商品、バイリンガル対応
・地域密着型イベントや異文化体験の場
・エコバッグやCBD製品などオリジナル商品も展開

有栖川宮記念公園

・約6.7 haの林泉回遊式庭園と野鳥観察の聖地
・有栖川宮熾仁親王騎馬像がシンボル
・バリアフリー+四季の植栽+防災避難指定
・中央図書館・ブロンズ像・遊具あり

その他

・鳩森八幡神社:富士塚と縁起の“お山開き”神事
・秩父宮ラグビー場・明治神宮野球場:再開発と伝説のスポーツ遺産
・キラー通り:おしゃれ通りの語源とセンス
・草月会館/乃木神社/国立新美術館:建築・庭園・現代アートの交差点
・六本木けやき坂・東京ミッドタウン:夜景と緑の都市イベント拠点

散策は、都市に隠された「物語」をほどく鍵になる。

知っているようで知らなかった場所、通りすがりでは気づけなかった意匠や背景。
それらに立ち止まり、誰かと共有することで、日常の風景がちょっとだけ特別に見えてきます。

このブログが、そんな「気づきの種」になれば嬉しいです。